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この30年間、本当にありがとうございました

ソーシャルワーカー 尹基
社会福祉法人 こころの家族理事長

 

 いま、日本に暮らす在日コリアン高齢者は11万人時代を迎えました。
 在日コリアン高齢者のこころや生活習慣、文化を理解することから、こころの家族の介護は始まります。

 1989年、堺市に特別養護老人ホーム「故郷の家」が開設しました。母国語を使い、郷愁をそそる家具、調度品に囲まれて、車椅子でやっと動けるお年寄りが、アリランのメロディーを聞いたとたん肩を動かしながら踊ります。食卓には日本食とキムチが一緒に並んでいます。利用者たちには北も南もありません。故郷の香りに包まれていました。

 見学に来られた方たちは、神戸にも、京都にも、東京にも「故郷の家」をと言って、その願いが実現しました。これは、人間世界の明日につながる話です。
 大阪にも作りなさいと私を叱ってくれる元気な方たちがおられます。

 暗闇のなかで絶望したこともありましたが、必ず明るい世界に出る機会に恵まれました。老人ホーム作りに参加して下さった数しれない善意の方々はみんな純粋でした。

 日本人の親切、正直、勤勉という精神遺産と高齢者を大切にする韓国の伝統文化が融合して人々の幸せを作りだすところが「故郷の家」です。

 “生き延びる福祉から楽しく安心して暮らす文化福祉の実現”です。人間はいつまでも生きられる動物ではありません。必ず限りがあるものです。ただその最後は、安らかであるべきです。私が30年間に習った最高の哲学です。

 いま、「故郷の家」には、日韓両国のハラボジ、ハルモニたちが平和な日々を送っています。
 彼らの境地は、いかばかりであろうか。
 この30年間、本当にありがとうございました。
2018年11月1日 

尹 基(ユン・キ)
 韓国・木浦で孤児達の施設「共生園」を創始した伝道師・尹致浩を父に、その妻であり尹致浩のあとを継いで共生園を守り続けた田内千鶴子を母として生まれた。社会福祉法人こころの家族理事長。母の生涯を著した「愛の黙示録/母よ、そして我が子らよ」は映画化され、多くの人の感動を得た。「梅干しとキムチ」に象徴されるはじめての日韓共生の老人施設「故郷の家」は現在4施設となり、日本の福祉に新しい風を送り続けている。

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