1984年6月に、朝日新聞の論壇で在日コリアン高齢者の孤独死問題は、高齢化していく日本の中のもう一つの高齢化問題だと朝日新聞の論壇で訴え、それに関心を示してくださった各界の著名人510名が発起人となり、できたのが「在日韓国老人ホームを作る会」である。
おりしも、中曽根康弘総理は、戦後総決算を国会で発言していた。
しかし、「在日コリアンの問題をほっておいて、戦後総決算は終わっていない」と、初代会長の金山政英元駐韓日本国大使は反論した。
金山大使の意見を日本政府や政治家たちが真剣に考えたなら、今の三菱重工業の労働者問題も起こらなかったと思う。
「日本の外交は、米国、ロシア、中国、英国などの国々とうまくいっても、隣国の韓国とうまくいかないと砂の上に立った家と同じだ」と言われた。
金山大使は、「死んでからも日韓友好をしたい」と願われ、分骨して、ソウル近郊のカトリック墓地に眠っている。その折、ソウルにはご長男と一緒に私がお持ちした。
11月1日は金山大使の命日である。この春亡くなられたご友人の崔書勉博士からは、「僕が死んだら大使のお墓はあなたが守ってくれ」と言われている。
日韓両国関係が厳しい今、金山大使の一言をもう一度聞きたい。
「日本の外交は、米国、ロシア、中国、英国などの国々とうまくいっても、隣国である韓国とうまくいかないと砂の上に立った家と同じだ」と。
社会福祉法人こころの家族 尹基(Tauchi Motoi) 2020年9月1日



